めまぐるしく経済が発展してくマレーシア。
2015年4月からGST(Goods and Service Tax)が6%導入されますます物価が高騰しています。
なぜこんなにも経済が急速に発展しているのか?
それはマレーシア政府によって正式承認された「マルチメディア・スーパーコリドー(MSC)計画」という政策に深く関係しています。今回はこちらの「MSC計画」についてご紹介していきます。
マルチメディア・スーパーコリドー(MSC)計画とは?
マルチメディア・スーパーコリドー(MSC)計画とは、1996年にマレーシア政府による正式承認された計画で、2020年に先進国入りすることを目指す国家ビジョンの”VISION2020”を達成するための、マレーシア経済を牽引してきた製造業、IT産業を中心とするサービス・知識集約型産業を育成すること目標とした計画です。
MSC計画は、1996年~2020年までを3つのフェーズで区切られています。
(2015年現在は第3フェーズ)
MSC計画推進のため、規制緩和、優遇措置を公約、実現。
世界的大手企業の誘致とともにICT産業の育成・集積化を進めて、マレーシアをICTの国際ハブとする事を狙う。
進出企業に対して、ワンストップ・サービスを提供するためのマルチメディア開発公社(MDeC)が設立されて、政策推進の重要な役割を担っています。
Mdecのオフィスはこちら↓
かなりトロピカルです。
マレーシアへのIT企業の進出の可能性
20年前から世界トップクラスの外資系ICT企業の誘致、情報インフラの整備、人材の教育などを通じ、20年が経過した現在でもマレーシア政府はMSCに全面的なコミットし続けています。
めきめき進むインフラ設備
首都クアラルンプールの中心地から新国際空港までの東西15km、南北50kmの地域に、行政都市「プトラジャヤ」、情報産業都市「サイバージャヤ」などのテクノロジーパークを建設。
ICT産業のメッカを作る計画です。
MSC内には、デジタル化された世界でもトップクラスの大容量次世代通信インフラが整備され、通信コストを優遇しています。
国際回線利用料は他の地域よりも15%~20%程度安い水準となっています。
また中小企業用として賃貸オフィスも用意。
MSCステータスによる海外IT企業進出の優遇措置
MDeCを通じて、マレーシア政府からMSCステータスとして認められた企業に優遇措置が適用。
1.最長10年間法人税の免除
2.外資規制の撤廃
3.マルチメディア関連機器の輸入税免除
4.外国人雇用の自由など。
サイバー法の制定・整備
デジタル署名法、コンピューター犯罪法などサイバー法を制定し、電子商取引やマルチメディアに関する事業の促進。
現在は、個人情報保護法案、電子取引法案、電子政府活動法案が検討されています。
MSCステータスを取得している日系企業
2014年5月時点で、マレーシアへ進出しているMSCステータス取得日系企業は28社(ジェトロ調べ)
・ソフトウェア開発・販売
・インターネット・サービス
・CAD/CAMシステム
・システム・インテグレーション(通信ネットワーク構築)、
・ITを利用した業務改革支援
という主な業務内容でバラエティに富んでいます。
MSCのプロセスの仕方、についてはこちらのサイトから確認できます
(英語)
What is MSC Malaysia Status? | Official Portal of MSC Malaysia
MSCの今後の展開
マレーシア政府は、MSCをさらに拡充、そして発展させるために2020年までの目標としてMSCステータス企業数を現在の2.8倍、雇用創出数を3.7倍に引き上げる対策を発表。
既存のMSCサイバーシティ(サイバージャヤ、ペナン、クリム)に加え、ペラ、マラッカ、ジョホール、サラワクに新たなテクノロジーパークを設置。
250の国際企業誘致を目指しているそうです。
実際にMSCサイバーシティは道路整備などもきちんとされていて、
カリフォルニア・シリコンバレーっぽい雰囲気を醸し出しています。
まとめ
IT系の事業をしていて海外進出を考えている方、
日本との時差もわずか1時間。
英語が通じる。
10年間の法人税無料。
魅力満載のMSCステータスについての続編記事もお楽しみに!
ご質問&お問い合わせ
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大野テルミ様
初めまして。日本在住の上ノ坊美幸(ウエノボウミユキ)と申します。
マレーシア法人の設立を予定しています。
マレーシアで、日本人の移住のお手伝いをする会社を考えています。
現地の法人にお願いすればいいとは思うのですが、費用面を考えても、
自社の設立から、自身で申請をしたく思っています。
どこへどのような書類提出の必要があるなどの、詳細をご教授いただきたくお願いします。
よろしくお願いします。