長期休暇を使って暖かいマレーシアで過ごそうと旅行を計画されている方、またロングステイや移住を検討されている方も多いことと思います。
東南アジアの中でも政治が安定していて、デモや暴動とは無縁、治安の良い国として知られるマレーシアでしたが、2015年政府首脳の政治と金にまつわる疑惑のため、市民が大規模なデモや集会が行われました。
日本のニュースでもご覧になった方が多いかと思います。
薬物、銃の不法所持では極刑を含む処罰が与えられるためか、治安が行き届いていると言えます。治安が良い国とは言え、日本人旅行者がトラブルに巻き込まれることはよくあることです。
マレーシアへ滞在計画のある方へ、マレーシア滞在を良い思い出にするために遭遇する可能性のあるトラブルについて、対策などを紹介していきます。
トラブル対策①置き引き・盗難
手荷物の置きっぱなしの盗難。
日本ではあまり置きっ放しでも無くなることはありませんが、
置きっぱなしは「ご自由に持って行ってください」と言っているようなものなのです。
東南アジアに限ったことではなく、宗教上こういった解釈もあるのでバスターミナル、空港、駅などでは注意をしなくてはいけません。
荷物を置きっぱなしにしない、身体から離さないこと。
これが対策の1つです。
トラブル対策②お金やお財布、バッグ
日本ではお尻のポケットに長財布を入れて歩いているのを見かけることは一般的ですね。
しかし、マレーシアではお財布を持ち歩く習慣がないのでは?と思うほど、お財布を手にする人はあまり見かけないのです。
ブランドロゴの入ったお財布、分厚札束を入れたお財布で会計するのも犯罪を誘発してしまいます。
お札を人前で数えることも禁物。
スリの餌食になるだけでなく、身の危険にさらされることもあるので危険な行為になります。
日本円からマレーシアリンギットに換金する際の換金所で「日本円を見せて欲しい」といわれて話しかけてそのままお金を盗まれたケースも耳にしたことがあります。
現地の人は、必要な分だけの現金を裸でポケットに入れて持ち歩いています。
支払いの時には、ポケットの中で数えて出しているんです。
ということで、滞在中には長財布ではなく、クリップ式のお財布などが便利に活躍してくれるでしょう。
体に密着しているから安心と思っているウエストポーチも狙われることがあります。
歩いている足元に小銭をばら撒いて、小銭に意識をさせている瞬間にウエストポーチを取って逃げる…というスリグループによる盗難もあります。
ファスナーを開けられてお金を取られたりすることが多いので、注意が必要です。
日本人旅行者が、ウエストポーチのファスナーを開けたまま観光している姿を見かけることがありますが、
犯罪に巻き込まれないように、遭わないようにするには、
必要以上の荷物を持ち歩かない事。
ファスナーなどは必ず締めるとこです。
トラブル対策③貴金属
観光している時に、オシャレをしたい気持ちも分かりますが、高価なネックレスなどの貴金属は本当に必要でしょうか。
実際に起こったトラブルでは、身に着けていた金のネックレスを強盗に引きちぎられたロングステイヤーもいます。ネックレスなどの貴金属も狙われやすいのです。
マレーシアに限らず、海外旅行に出かける際には、高価な貴金属は身につけないことも対策になります。
トラブル対策④ホテルの貴重品管理
ほとんどの方が部屋のセーフティーBOXを利用しているかと思います。
これにも注意が必要なんです。
鍵をかけて館内で食事、外出する際にもホテルスタッフがマスターキーを使って掃除などで部屋に入ることがあります。
手癖の悪いスタッフがいると、セーフティーBOXを開けて現金を抜き取ったりされるケースもあるのです。
現地の警察の方に聞いた手口では、
簡単な方法としてセーフティーBOXのキー表面にバターやシャンプーなど油状のものを塗っておき、操作したキーに跡が残るように細工をしておくのです。その跡を手操りで暗証番号を解読し、解錠して盗むという手口があるそうです。
初期設定のしていないセーフティーBOXは、出荷時の設定で0000…のままになっていることがあり、それで解錠してしまうこともあるので注意しましょう。
手口は1つではありません。
多種多様な手口があるので、パスポートなどの貴重品は、ホテルとお客の2つのキーが無いと開かないフロントのセーフティーBOXに預けるのが安全でおすすめです。24時間無料で出し入れ可能です。
トラブル対策⑤日常の防犯対策
空き巣や窃盗は日本と同じようにあります。
玄関ドアの外側に頑丈な鉄格子の扉をつけて、必ず施錠。窓ガラスも同じ鉄格子をつけて、侵入防止をしています。
こうした2重ドアが付いているにも関わらず、安心しているスキをついて犯罪が近寄ってくるので、
出入りする際には面倒でも解錠、施錠を必ずしましょう。
呼び出しのチャイムが鳴ったら、必ず相手を確認してからドアを開けること。
ホテルの部屋ではチェーンロックを忘れずにかけること。
トラブル対策⑥車の中でも防犯対策を!!
車で移動する時にも防犯対策を徹底しましょう。
車内に音楽CD、パソコンバック、カバンなどを置いたまま駐車をしないこと
基本中の基本です!
ガソリンスタンドでも注意が必要です。
基本的にマレーシアのスタンドはセルフ方式なので、給油の際に運転席のドアをロックしないのは、犯罪を誘発します。
面倒でも必ず鍵を抜いてエンジンを切ること。
そしてドアをロックすること。
これは家族やお子さんを車に乗せている時にも油断はできません。
特に注意をしてください。
車内に乗ったらドアをすぐにロックする習慣をつけましょう。
また、ホテルやショッピングセンターなどの駐車場で、知らない人に窓をノックされても、不用意に窓を開けてはいけません。
治安は良いのですが、交通マナーは最低と言ってもいいくらいです。
交通事故にも気をつけて下さい。
トラブル対策⑦詐欺や賭博に注意
日本人が被害に合うことが多い、いかさまカード賭博が存在します。
日本語の話せるマレーシア人が、
「今度、日本に行く予定があるんだけど、日本のこと色々教えてくれないか」
という様に気軽に接近してきて、油断をして気を許すと「自宅」と称したアジトに連れていかれ、トランプを始める…という。
そしてよくある作戦では、最初は勝たせてもらえ、
そのうちレートが跳ね上がって最後は負けてしまいお金を取られる…といういかさまカード賭博。
現金が少なければクレジットカードで支払いを補填しなければいけないそうです。
優しそうな日本語が話せるマレーシア人、親切すぎる相手には注意をしましょう。
注意することも防犯対策になりますからね。
日本国外務省のHPでは、警察官を名乗る人に「麻薬所持の疑いがあるので、持ち物検査をさせて欲しい」と声をかけられ、応じると手荷物検査を装って、金品を抜き取る、バックをそのまま持ち逃げするといったトラブルもあるようです。
マレーシアでは、デジカメ、パソコン、スマーフォンなどは高額商品です。
物によっては月給の数カ月分という高価な商品もあります。
カフェなどのテーブルに携帯を置き忘れたりしたら、確実に紛失することは間違いないといってよいでしょう。
自分の物は自分で守って下さい。
私の知人の話しなのですが、KLCCの屋台村で食事を済ませて、立ちあがった時にセカンドバックを紛失してしまったことに気付いたのです。
そのバッグの中には、財布、クレジットカード、デジカメ、パスポートが入っていました。急いでクレジットカードの紛失届を済ませ、パスポートの再発行のために日本大使館へ。デジカメ、現金は無くなっていたものの、運よくパスポートやカード類、免許証などはそのまま残っていました。
明らかに窃盗のプロの犯行だったそうです。知人はパスポートが戻ったことだけでもとても感謝していました。
海外暮らしの経験、長い旅行、留学と海外慣れしている知人でも、犯罪のプロは巧妙な手口で近づいてきます。
自分の物は自分でしっかりと守るように対策を行うようにしましょう。