
アメリカからマレーシアに移住し早8ヶ月・・・。
普段の生活で現地の方と触れ合う機会はまだ少ないのですが、
ここマレーシアではさまざまな民族が、それぞれの宗教や生活環境を守り暮らしています。
今回は、イスラム教の断食「ラマダン」についてご説明したいと思います。
マレーシアはイスラム教国家
マレーシアは、人口の約6割がイスラム教のイスラム教国家です。
ですが信仰の自由が認められています。
それぞれの民族がそれぞれの宗教、生活環境を守りぬいて暮らしています。
イスラム教について、年に1度行われる『ラマダン』というイベントについてご説明します。
『ラマダン』とは
イスラム教国家であるマレーシアには、毎年「ラマダン」と呼ばれるイベントがあります。
ラマダンとは厳密に言うと、「断食する月」という意味で、約1ヶ月ほど。
その間多くのムスリム(イスラム教徒)の人々が飲食を止めます。
ラマダンは聖なる月、世界各国の多数のムスリムにとって、過去を振り返り、精神のリフレッシュをはかる時間でもあります。
断食と言っても、1ヶ月の間何も食べないという訳ではありません。
マグリブ(日没)の時間が来たら、多くの場合甘くて美味しいデーツから食べ始めます。
一部の地域では、他の地域に比べラマダンが長く辛い物となるところもあります。
断食を遵守するムスリムは、ファジル(夜明け)の祈りのために夜明け前に起床します。
断食前に食事「スフール」に参加後、ムスリムは何も食べず、飲まず。
太陽が沈むまで続きます。
イフタールと呼ばれるお祝いの料理を食べることで断食を終えます。外国人旅行者、異教徒にラマダンを強制することありません。普段と変わることといえば、フードコードでランチタイムにマレー系の人を見なくなることと、Mdec(マレーシアのVISA事務所)の仕事がスローになるくらいです。私が仕事でマレー系の方と関わるのはあまりないのですが、日系の会社でマネージャーとしてマレーシアへ赴任してきた大学時代の友人は、ラマダンシーズンは普段そこまで仕事のペースが速くないが更に遅くなり、かつ夕食のためにいつもより速く退社してしまうと嘆いていました・・・。
ちなみにMdecのマレー系の担当者に子供のラマダンについて聞いてみたところ、子供は大体13歳からラマダンを始めるといっていました。確かに成長のためにはこの生活リズムはあまり良くなさそうですよね。
ラマダンの時期は、イスラム暦の純粋な太陽暦をつかっているため、毎年11日ずつ早く
なってきます。
2015年、今年のラマダンの時期は6月18日から7月16日です。
2016年は6月6日~7月5日
2017年は5月27日~6月25日
ハリラヤとは
ハリラヤプアサとは、1ヶ月に及ぶ断食が終わり、待ちに待ったお祝いの日なのです。
イスラム教徒であるマレー系の人々にとって、1年で最もおめでたい日のひとつでもあるこの日。
今年の『ハリラヤプアサ』は7月17日・18日の2日間になります。
『ハリラヤプアサ』の日は、多くの人が新調した服装で出かけたり、家の装飾替え、大掃除などをしたりするのです。日本の年末年始に似ている感じがしますね。
ラマダンの間、ムスリムの方々は時期以外でも、厳しい食事の決まりがあります。
ムスリムは「お酒が飲めない、ブタを使った料理は食べられない」というような決まりがあり、豚でなくても異教徒の手で肉にされたものは口にできないという決まりもあります。
マレーシアを旅行・移住する時は、宗教についての知識、理解をしておくとよいでしょう。