昨年は、マレーシアのスタートアップ業界にとって良し悪しが混在した年でありました。
その中でも、2014年の初めには、MaGIC(マレーシアのスタートアップ支援機関)と、代表を務めるCheryl Yeoh氏のあふれる才能が業界で存在感を強め、点と点をつなげ、業界の隙間を埋めるために多くのことを成し遂げてきました。
一歩進んでは二歩下がるといった状況の中でも、マレーシアのスタートアップは立ち直り、イノベーションを起こし続けています。
今回は、2015年に急成長が期待されているマレーシア有数のスタートアップを紹介したいと思います。
Grab Taxi
マレーシア発の聞いたことがない人はいないタクシーアプリ。
昨年のニュースに話題を与えた東南アジア市場を狙う有力候補であります。
ネットワークに参加するタクシー運転手の数は300%増、60,000人、モバイルアプリのユーザー数500%増、500,000ユーザーに。アプリのダウンロード数は400%増の250万。
毎秒3台のタクシーが予約されていて、800%の増加という大きな躍進を示す数字を残しています。
Shopper
Tinderに似たショッピングアプリを運営するチーム。
クアラルンプールでのAngelHack、HYDD AT&T主催のハッカソンなどスタートアップコンテストで優勝をしている彼らは、得られたフィードバックは想像以上にポジティブなものだったとCEOのKendrick Wong氏は言います。
目標を現実のものにするため、資金調達を始め、活動開始から2週間でいくつかのベンチャーキャピタルからオファーを受けたWong氏は、近々契約を締結できることを期待しています。
Youths Today
CEOのJazz Tan氏は、10年前に父親を亡くしたことをきっかけに、若い人を非行に進めせないことを目標に、2013年にYouths Todayを立ちあげました。
若者がプロジェクトを作成し、運用できるオンライン上のプラットフォームで、複数の国の機関、Maybank、、Sony、AirAsiaといった若い層をターゲットとする多国籍企業と手を組んでいます。
期間や企業は、若者が展開する起業、クリエイティブ、テクノロジーの分野においてプロジェクトをサポート、それと引き換えに関連イベントで若年層におけるブランドの浸透を図っている。
2014年1月~11月までに14の大手クライアントを獲得。
総収益は700,000RM(20万8,000米ドル)
2013年の総収益の3倍近くとなりました。
Tapway
CEOであるLim Chee How氏が「オフラインの世界のgoogleアナリティクス」と称する
このサービス。
実店舗にはカスタマー体験を向上させるために使える生きたデータがないと言います。
Tapwayはそれを提供するサービス。
Seedsstars World2014コンテストで、マレーシアのベストスタートアップ賞を獲得し、さらに韓国のDream Plus Day2014でもプレゼンをした。
今後、マレーシア市場を掌握し、クリエイティブなソリュージョンを提供するために500,000RM(15万4,000米ドル)から800,000RM(24万7,000米ドル)の資金調達を行う予定とされている。
Presto Grocer
10年前のマレーシアには、オンラインで買い物ができるスーパーマーケットが1つも
ありませんでした。
小売グループのPresto Grocerの共同創業者のAzrin Zuhdi氏とDaniel Ruppert氏は、ブランドを確立させるために、オンライン販売前にグランバレーに4つの実店舗を構えた。
そしてウェブサイトをリニューアルした彼は、東南アジアのシンガポールなど他の地域に進出する準備を整えています。
Kaodim
マレーシアに拠点を置く事業者向けのマーケットプレースで、前職が弁護士の2人組がファウンダー。
現在でもマレーシアの事業者向けマーケットプレースと言えば静的なディレクトリー、リスティング、オンライン広告で占められていて、先発者として有利な彼らである。
プラットフォームに500の事業者の参加、400の仕事の依頼に対して1300の見積もりが提出されたのは、正式なローンチからわずか1ヶ月でした。
多くの受注に結び付き、事業者の多くは新規顧客を獲得することができたと言います。
サービスのプロダクトマーケットを確信した彼らは、資金調達が焦点となるでしょう。
iMoney
iMoneyは、マレーシアのスタートアップ業界で知られていて、愛されているスタートアップ。
Grab Taxiと同様、iMoneyのCEO Lee Ching Wei氏も昨年に素晴らしい成果を上げています。
2000万米ドルの評価で、400万米ドルの調達をしました。
個人ファイナンスのプラットフォームには、現在150万人のユニークユーザーが毎月訪れ、2015年の末までに3倍の500万人のユニークユーザーとするのが目標。
Flexiroam
通信量ショック。
仕事、旅行などでも海外から帰ってきた時に待ち受ける恐怖。
通信会社は、顧客が自国から離れたときに、莫大な通信量を請求する傾向かあります。
皆さんの中でも海外から帰ってきた際に、この通信量にショックを受けた人も多いでしょう。
Flexiroamのファウンダー、CEOのJefrey Ong氏は、旅行者が持っている番号そのままに、1日定額料金で通信も通話も無制限で使用できるプロダクト『Buzz Sim』を作り、ヒット商品に。
世界中どこに居ても、その国のネットワークにアクセスし、通信、通話ができるよう世界中580もの通信会社とパートナーシップを結んでいます。
マレーシアで確固たる顧客基盤を築いた彼らは、シンガポール、インドネシア、タイへの進出を予定しています。
AgilityIO
技術面において優れた人材が足りないと苦しむスタートアップは多く、Chok Leang Ooi氏はNYとシリコンバレーで仕事をしている時に「人材需給のギャップ」にビジネスを見出した
彼は、ギャップを埋めるためにUXデザインとソフトウェア開発を請け負うAgilityを設立しました。
8月にはシンガポールにオフィス開設、東南アジアでビジネスを成長をさせることを目標にして
います。
また、タイ、インドネシアのスタートアップとの繋がりを構築する事に注力し、いくつかのクライアントも獲得しています。
Table App
美食ブログの運営を目指したBenson Chang氏でしたが、マレーシアに何百といる美食ブロガーと張り合うことができず、代わりにレストランのオンライン予約サイト「Table App」を開発。
彼の予想と反して、地元のレストランにとってコンセプトが有益であることが分かり、彼らのチームは現在120のレストラン登録を獲得、50,000人のユーザーが利用するまでと成長した。
マレーシアをメインに、バンコクを次の年として注力すると明かしています。
いかがでしたか?
2015年のマレーシア国家予算は、起業家に有利な数値が盛り込まれています。
その中でもマレーシア国内で注目されているスタートアップ企業。
それぞれが違う着目点を持ち、進出しています。
日本の若手IT業界も、マレーシア人とのパートナーシップを持ち、ビジネス開拓を図って行ってほしいと思います。